メンバー列伝 ギーザー・バトラー
ロニーと個人的にも親友だったBlack Sabbathのベーシスト

ロニー没後10年の時のギーザー。
1日1回クリック/タップで応援お願いいたします


1949年7月17日、イングランドのバーミンガム生まれのベーシスト。本名はテレンス・マイケル・ジョセフ・バトラーで、ギーザーとは「変なじじい」を表すあだ名。若い頃から自分でそう名乗っていた。
1967年にオジー・オズボーン(ヴォーカル)とバンドを結成、いったん活動を別にしたのちブルース・バンドPolka Tulkを結成。このバンドにトニー・アイオミ(ギター)とビル・ワード(ドラム)が加わり、しばらくEarthと名乗ったのちBlack Sabbathと改名した。このバンド名はギーザーが書いた曲からとったものである。
1970年にセルフタイトルアルバム「Black Sabbath」でデビューしたのち、Black Sabbathは「Parannoid」「Master of Reality」など伝説的な名盤を複数リリースし、ハードロックの伝説的なバンドとなった。79年にギーザーは一度脱退するも復帰。オジー・オズボーンの脱退後もロニー・ジェイムス・ディオを迎えて活動をつづけた。
ロニーの脱退後にイアン・ギランがヴォーカルとして加入するが、ギーザーは84年にバンドを脱退してソロバンドを結成。88年にはオジー・オズボーンのバンドに参加した。91年のロニー・ジェイムス・ディオ復帰と同時期に自身もバンドに戻るも、94年に再度脱退。オジー・オズボーンのバンドに2度目の参加を果たしている。その後はサバスのオリジナルメンバーでの再結成、およびHeaven&Hell名義でのロニー・ジェイムス・ディオ時代再結成などで本格的に「サバスのベーシスト」に戻っている。
ロニー・ジェイムス・ディオが加入するまではほとんどの歌詞を担当していた。そろそろアイデアも出尽くしたというタイミングで歌詞を書けるロニーが加入したため、その時は「とても安心した」という。80年の「Heaven and Hell」ではいったん脱退していたのちにバンドに戻った経緯もあってか歌詞を書くことはなく、次の「Mob Rules」でも同様だった。やがてサバスはメンバー間で役割を平等に分配するようになり、ギーザーは92年の「Dehumanizer」と09年の「The Devil You Know」では作曲方面でも尽力している。
ロニーがBlack Sabbathにいる間、特に仲が良かったメンバーでもあった。ロニーがバンドを抜けるとその付き合いもフェイドアウトしたが、戻ってくるとすぐにまた親密になった。91年の再結成のきっかけになったのはギーザーがDIOのライブに飛び入り参加したことである。またHeaven&Hell時代、ロニーが癌を患ったときにその最期の日々を傍らで支え続けたのもギーザーであった(「酒好きのロニーにしては珍しく酒を飲んでいなかった」と、ロニーの体調の変化に最初に気づいたことを後に証言している)。亡くなる前の日々をつづった日記はロニーの没後すぐに公開され、多くのファンの涙を誘った。妻のグロリアとロニーの妻のウェンディも仲が良かったらしい。
ロニーとの共演作:Heaven and Hell(80)、Mob Rules(81)、Dehumaniser(92)、The Devil You Know(09)
※参考文献:『情念のロック・シンガー ロニー・ジェイムズ・ディオ』シンコーミュージック刊、BURRN!2010年7月号、AllMusic
- 関連記事
-
-
メンバー列伝 ジェフ・ピルソン 2021/07/28
-
メンバー列伝 ギーザー・バトラー 2021/07/21
-
メンバー列伝 リッチー・ブラックモア 2021/07/15
-
tag : ロニー・ジェイムス・ディオヘヴィメタルハードロックDIOブラック・サバスBlackSabbathヘヴン・アンド・ヘルRainbowギーザー・バトラー