Killing The Dragon (DIO)

2002年発表のDIO9作目。
家庭の事情でクレイグ・ゴールディが脱退し、元Lion~Bad Moon Risingのダグ・アルドリッチがギターに入りました。とはいえクレイグは制作中に抜けたので、作曲クレジットにはクレイグの名前も記載されています。
ラインナップはロニー(ヴォーカル)、ダグ(ギター)、ジミー・ベイン(ベース)、サイモン・ライト(ドラム)、スコット・ウォーレン(キーボード)。
収録曲は以下の通り。
1. Killing the Dragon
2. Along Comes a Spider
3. Scream
4. Better In the Dark
5. Rock&Roll 1 2
6. Push
7. Guilty
8. Throw Away Children
9. Before the Fall
10. Cold Feet
このアルバムは#1・Killing the Dragonの地響きのような重い&速いリフで始まります。同系統の#2・Along Comes a Spiderや#4・Better In the Darkなど、前作のMagicaよりもテンポの速い曲が多く、またコンパクトに仕上がった曲も多いので、こちらの方が聴きやすさでは上かも。#4・Better In the Darkは、ジミー・ベインのベースが際立つ「いかにもハードロック」といった曲で、間奏の部分で一瞬だけベースとドラムのみになるタイミングが最高にかっこいいです。#7・Guiltyはややダークで、なんとなく80年代の匂いがあります。
そして何といっても、#8・Throw away Childrenが素晴らしい!個人的にはこのアルバムの最高の曲です。路上で児童買春の犠牲になる少女を歌った、という内容的なものもありますが、いまだに泣かずにいられません。ロニーの物悲しく透明感にあふれた歌唱、ダグ・アルドリッチのブルージーなギターソロがいつまでも心に残ります。代表曲に選ばれることはあまりないですが、もっと注目されていいです。この曲はもともと、多数のアーティストが参加するチャリティー企画として作られたのですが、その計画が実現しなかったためにKilling The Dragon に収録されたそうです。
正直なところ、ちゃんと聴くまではロニーの後期作品について「趣味性が強く難解」という印象を持っていたのですが、本作でそれがガラッと変わりましたねえ。
総合評価:90点
特におすすめの曲:Better In the Dark、Push、Throw Away Children
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