Strange Highways (DIO)

1993年発表の6作目。Black Sabbath再加入⇒脱退を経てメンバーが一新されます。メンバーはロニー(ヴォーカル)、トレイシー・G(ギター)、ジェフ・ピルソン(ベース)、ヴィニー・アピス(ドラム)、スコット・ウォーレン(キーボード)。
ヴィニーはロニーと一緒にサバスを抜け、一緒にDIOに参加。最初にDIOを結成した時と同じパターンですね。
スコット・ウォーレンはこの時点でまだセッション扱いでしたが、2002年に正式メンバーとなり、そのままロニーが亡くなるまで在籍します。
収録曲は以下の通り。
※リンクの繋がっている曲は本ブログでその曲を特集した記事に飛びます
1. Jesus, Mary & the Holy Ghost
2. Firehead
3. Strange Highways
4. Hollywood Black
5. Evilution
6. Pain
7. One Foot in the Grave
8. Give Her the Gun
9. Blood from a Stone
10. Here's to You
11. Bring Down the Rain
本作は次作とともに、DIOとしては異色なほどのヘヴィなアルバムとして知られ、時には黒歴史のように扱われることもありますが、管理人はこのアルバムがかなり好きです。
#2・Fireheadと#3・Strange Highwaysでは、1年前にBlack Sabbathのアルバム「Dehumanizer」でもやっていた、「短調の中にいきなり長調を入れる」手法がここでも大いに効果を上げています。怪しさが良いです。#3・Strange Highwaysは、どことなく「Dehumanizer」の2曲目に入っていたAfter All (The Dead)を連想させる曲調です。
すさまじいのが#8・Give Her The Gunで、子どもの虐待をテーマにした歌なんですね。児童福祉の活動に長年関わり、子どもや10代の少年少女を歌うこともしばしばあったロニーの真骨頂と言ってもいいくらい。サビの部分の哀切きわまりない絶唱に震えが来ます。#11・Bring Doun The Rainはあまり取り上げられることのない曲ですが、奇妙な明るさがいつまでも印象に残ります。
本作と次作はよく「モダンヘヴィの時代」と呼ばれますが、私はどうもモダンヘヴィという言葉の意味がよく分からん。
ヴィヴィアンやクレイグの時代と作風が変わっていることは確かだけど、やっぱりDIOはDIOだという印象しかない(笑)。
本人が使っていた用語ならともかく、90年代に作風を変えたアーティストをことさらに貶めるためだけに作られた言葉じゃないか、という気さえしますねえ・・・。
総合評価:88点
特におすすめの曲:Firehead、Give Her The Gun、Bring Doun The Rain
1日1回クリックで応援お願いいたします


- 関連記事
-
-
Angry Machines (DIO) 2019/04/19
-
Strange Highways (DIO) 2019/04/15
-
Dehumanizer (Black Sabbath) 2019/04/12
-
tag : ロニー・ジェイムス・ディオヘヴィメタルハードロックDIOブラック・サバストレイシー・Gジェフ・ピルソンヴィニー・アピススコット・ウォーレン
アルバムもツアーDVDも
Re: アルバムもツアーDVDも
Give Her the Gunは本当に迫力のある曲ですよね・・・もっとロニーの代表曲としての扱いを受けていてもいいと思います。
トレイシーってなんでここまで言われなくちゃならないんでしょうね(;^ω^) せっかくネットがあるんだから、強烈に支持するレビューサイトとかがあってもいいはずなのに。
単発だと「自分は好き」という人も意外といるんですけどねえ・・・
> 以前 ロニーをググった時に ニキさんの8年目の追悼ブログの絵を偶然見ました。それからは、DVDのEvilutionの1場面でそのニキさんの絵が必ず頭に浮かぶんですよ…その絵を1、2回しか見たことが無かったので 不思議でした、とても印象に残っていたのだと思います。
びっくり~!すごく嬉しいです。あの絵はおそらくBlack Sabbath時代のものと思われる写真をもとにしています。かなり好きな写真なんですよね。さらに、該当の記事では「妄想ベスト盤」まで考えて記事にしたのでした。
ジェフはわりとヘアメタル(と呼んでいいのかな)系のイメージなので、DIOに、しかもこういう作品で加入したのはなかなかいがいでもありますね。今でもLast In Lineのプロデューサー?か何かをやっていたはずです。在籍時には顔を合わせることのなかった別の時代のメンバーが共同で仕事をするというのも、なかなかいい話ですね♪
この記事でStrange Highwaysを支持する勢力がもっと表に出てきてくれることを望みます。
No title
今年もこのBLOGを楽しみにしています。
色々と物議を出したこのアルバムですが、いい点を上げれば全体的に曲がいいですよね。Dioらしくないと言えば確かにそうなんですが。
で、悪い点といえばやはり多くの人が言う通りトレイシー・Gのギタープレイにあるかと思います。リフはヘビーでいいんですが、ソロにDioらしさやメロディがないと言うか、、、
ただメインソングライターはやはりギタリストであるトレイシー・Gなので、そこは認めざるをえないですね。
Bring Doun The Rainは曲も歌詞も名曲だと思うのですが、なぜこの曲をライブでプレイしなかったのかなぁ。
このアルバム、ヘビーすぎると批判される矛先がトレイシー・Gばかりに集まりますが、もともとヘビーなヴィニーのDrumに、その二人以上にヘビーに弾いてるジェフ・ピルソンの存在が輪をかけてるとしか思えないんですよね。
Re: No title
本ブログをお読みいただきましてどうもありがとうございます!!
昨年2月に始めたのでまだ1年も経っていないのですが、すごく長く書いているような気分です(笑)
今年もロニーの曲や最新情報をご紹介していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
でStrange Highwaysですが、おっしゃるとおり私も良盤だと思っております。Dehumanizerの頃にはヘヴィとは言えギターソロも一緒に歌えそうなものが多かったですが、本作になるとソロのメロディが追いにくくなりますね。
ヴィニーはもとよりサバスでもロニーと一緒にプレイしていたので、こういう音楽性もお手のものだったのではないでしょうか。
あと、「なんでこの曲をライブでやらないの??」という曲がロニーには意外と多いんですよね。そういう曲は良くても埋もれがちなので、それもこのブログで1曲ずつ紹介していこうと思ったきっかけの1つです。
« Angry Machines (DIO) l ホーム l Dehumanizer (Black Sabbath) »
Give~のロニーは本当に凄いです、歌声が全てを表してます。
トレイシー.Gはネットであまり良く言われてませんが 私は好きです、ロニーもインタビューで皆仲が良いって言ってますよね。
以前 ロニーをググった時に ニキさんの8年目の追悼ブログの絵を偶然見ました。それからは、DVDのEvilutionの1場面でそのニキさんの絵が必ず頭に浮かぶんですよ…その絵を1、2回しか見たことが無かったので 不思議でした、とても印象に残っていたのだと思います。
ジェフピルソン登場ですねー。
実は その昔(10代~20代前半の若い頃はグラムメタル…Dokken,motley,guns,LAguns,BADLANDS等が好きで)
Dokkenの88年来日ツアーに行きました。その頃のジェフは DIOのライブで見られるようなヘッドバンギングもしてなかったしベースをあちこちにぶつけたりはしていなかったですよ~どちらかといえばビジュアルアイドル系でした。
Strange Highwaysは、名盤なので 敬遠していた人も改めて聴いて欲しいですね。