Hunter of the Heart (DIO)



ども、管理人です。
今回は96年のAngry Machinesより、Hunter of the Heartをお届けいたします。冒頭のベースラインから続くリズムがヘヴィながら心地よくてぞわぞわします・・・!
Hunter of the Heart by DIO
※翻訳は管理人によるものです
Hey, liar, tell me your intentions are good
Knowing it could be a lie
I see how you rise to question the eyes
Of anyone who promises pain
Contagious, something like a virus of love
Making the pleasure seem real
おい嘘つき、お前の意図が正しいと言ってみろ
嘘かもしれないと知っているんだ
痛みを約束したすべての者の目に
お前がどうやって疑問を上せるか見えるぞ
伝染病さ、愛のビールスみたいに
喜びが本物であるかのようにさせるんだ
Another killing by the villain
Another body on the ground
Here comes the master of destruction again
I knew you from the start
Hunter of the heart
悪役の新しい犠牲
地面の新しい死体
破壊のあるじがまたやってくる
最初から知っていたんだよ
心を狩るもの
Cat crazy, never the predictable one
Asleep in the sun now the strike
Possession today then send it away
After all the joy's in the taking
狂った猫、決して予期できないもの
日なたで眠り、今はぶっ叩く
今日手に入れて追い払う
結局喜びは手に入れることにしかない
Another beating by the villain
Another angel fallen down
Here comes the master of destruction again
Perfect for the part
Hunter of the heart
悪役の新しい殴打
新しい堕天使
破壊のあるじがまたやってくる
その部分に最高
心を狩るもの
Another burning by the devil
And another diamond turned to glass
Here comes the master of destruction again
I knew you from the start
Hunter of the heart
Hunter of the heart
悪魔が新しく燃やし
新しくダイヤモンドがガラスに変わる
破壊のあるじがまたやってくる
最初から知っていたのさ
心を狩るもの
心を狩るもの
価値のあるものを価値のないものに変えていく、そんな謎めいた破壊者が出てきますね。
テーマ的にMaster of Insanity(※)に近い気がします。
(※Black Sabbathで92年に出したアルバム「Dehumanizer」収録。曲についてはこちらの記事参照のこと)
Hey, liar, tell me your intentions are good
Knowing it could be a lie
I see how you rise to question the eyes
Of anyone who promises pain
Contagious, something like a virus of love
Making the pleasure seem real
おい嘘つき、お前の意図が正しいと言ってみろ
嘘かもしれないと知っているんだ
痛みを約束したすべての者の目に
お前がどうやって疑問を上せるか見えるぞ
伝染病さ、愛のビールスみたいに
喜びが本物であるかのようにさせるんだ
これはおそらく、主題であるhunter に対して言っているはず。
人々を騙すhunterと、1人だけその意図に気づいている語り手の対比になっています。
3行目と4行目がいささか謎のフレーズでしたが、このあとの部分からすると、hunterに最初は喜びを与えられているようでも途中で何かおかしいと気づく、ということでしょうか。
一見するとhunterは人に喜びを与えるようですが、実際には偽りの喜びしか与えないのです。
Another killing by the villain
Another body on the ground
Here comes the master of destruction again
I knew you from the start
Hunter of the heart
悪役の新しい犠牲
地面の新しい死体
破壊のあるじがまたやってくる
最初から知っていたんだよ
心を狩るもの
ここでも、大勢の人が(おそらく)騙されているのに対して語り手だけが最初から醒めていたことを強調しています。
「心を狩るもの」とは、人に見せかけの幸せを与えて実際には破滅させる、そんな扇動者の姿を思わせます。
Cat crazy, never the predictable one
Asleep in the sun now the strike
Possession today then send it away
After all the joy's in the taking
狂った猫、決して予期できないもの
日なたで眠り、今はぶっ叩く
今日手に入れて追い払う
結局喜びは手に入れることにしかない
幸せだった状態が一瞬で逆転するイメージが出てきます。
一応takingは「手に入れること」としましたが、takeには「買う」「手に入れる」のほかに「奪う」の意味もあり、ここではどの意味でも通じてしまいそうです。
何かを「手に入れる」なら消費主義社会への風刺ととることもできます。「奪う」ならもっと直接的な悪の意味になりますね。
Another beating by the villain
Another angel fallen down
Here comes the master of destruction again
Perfect for the part
Hunter of the heart
悪役の新しい殴打
新しい堕天使
破壊のあるじがまたやってくる
その部分に最高
心を狩るもの
perfect for the partがナゾ・・・ ロニーの曲は謎が多いな(笑)。
単に韻のためだけに置いたんだろうか。
それとも人間のネガティブな部分という意味かも?
hunter of the heartはおそらく、幸せな幻影を見せながら人の悪の部分を表に出してくる、そういう存在でしょうから。
Another burning by the devil
And another diamond turned to glass
Here comes the master of destruction again
I knew you from the start
Hunter of the heart
Hunter of the heart
悪魔が新しく燃やし
新しくダイヤモンドがガラスに変わる
破壊の王がまたやってくる
最初から知っていたのさ
心を狩るもの
心を狩るもの
ダイヤモンドがガラスに変わる、とは価値あるものが価値のないものに変わってしまう、そんな隠喩ですね。
hunter of the heartは偽りの喜びで人を騙し、最終的には不幸を与えます。そんな幸せな夢が崩壊することを表しているのでしょう。
そして、もしかしたら騙されていた人も本気で自分が良いことをしていると思っていたかもしれない。ところが実はそうではなかった。そう気づいた瞬間に、ダイヤモンドだと思っていたものは一気に無価値となります。
考察の始めにMaster of Insanityについて言及しましたが、ここまで見てきてやはり共通しているところがあるようです。
Master of Insanityでも、「狂気のあるじ」は仮面や嘘の後ろに正体を隠していました。
一方hunter of the heartも曲の最初で「嘘つき」と呼ばれていますし、master of destructionとも書かれています。
(destructionは破壊のほか、大量殺人や絶滅という意味もあります。なので、そこに注目するとますます管理人が感じたMaster of Insanityの世界と共通していくのですが・・・これはまあ、向こうの記事で読んでみてください)
おそらくこの曲でも、hunter of the heartとは何か?を考えてみれば同じような答えが出てくるのではないでしょうか。
政治家かもしれないし、宗教家や思想家や活動家かもしれない。
一見したところでは救い主のように見えるカリスマが実はそうではない、という曲はどうも90年代にいくつかあるようです。
このころのロニーはもしかしたら、"偽りの救い"というモチーフにかなり夢中になっていたんじゃなかろうか。
同じくDehumanizerに収録されたTV Crimesでも、偽物の救世主がテーマになっていましたっけ。
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